記念館の設計は・・ ;司馬遼太郎記念館・訪問記(5)

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<添付画像>:司馬遼太郎記念館入口通路
(撮影日時) 平成21年2月中旬の早い午後
(天 候) 曇時々晴れ めっぽう寒かった・・


 たいへん遅くなったけれども、書きかけの記事を季節はずれになって書き殴った、、、。

 
 つまり、本日の記事は、
        司馬遼太郎記念館の訪問記なのだ。



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 弓形に、ゆるやかに湾曲した記念館は、福田邸(司馬遼太郎先生の本名)の庭、雑木林を約一分ほど歩いた直ぐ裏庭にある。

    
 記念館入口に通じる湾曲遊歩道にも、今や(もとから?)司馬先生のシンボル『菜の花』の花瓶オンパレード、のどかな早春の日差しを浴びている。 


 ガラス越しに、なにやら小動物の気配がする。 この御仁は、ただの野良猫か? それとも司馬邸専属のガーデンウオッチャーか?
 ウム! どうやら庭木の上部に停まっている野鳥鑑賞中?ならばバードウオッチングを楽しんでいるようだ。

 いかにも「のどか」であるぞ、、、。
 
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 うむ、、、

 うららかな日差しに見えるけれど、記念館通路の大ガラスの外はこの時真冬にて未だ十二分に寒風が吹きすさぶ?そんな平成21年2月中旬、のどかな午後のひと時、姿勢正しく歩み粛々、気分は駆け足的な熱き心境にて、初めて訪れた『司馬遼太郎記念館』の内部に一歩一歩近付いているのだ、、、。 

 さて、
 ちょいと風変わりな司馬遼太郎記念館のこと、司馬先生フアンの方々には既にご承知於きの事、建築家安藤忠雄先生の手になるもの。 

 ええい、面倒だ! 建築のことはよくわからん。 だから、記念館内売店で入手した珠玉:「司馬遼太郎記念館」から記念館設計の経緯をご紹介をさせていただきたい!         shibaryou090423a
   <画像は、トーマス青木の宝物・写真エッセイ集『司馬遼太郎記念館』>

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  [司馬遼太郎] 2008年1月1日改訂第二刷発行
  企画編集 財団法人司馬遼太郎記念館
  発行者 福田みどり
  発行所 司馬遼太郎記念財団
       大阪府東大阪市下小阪3丁目11番18号                   
引用転載(p99~p101)

 『創造の原点』
            建築家 安藤忠雄


 発想の原点は、設計依頼を受けたときに見学させて頂いた司馬氏自邸の書斎の裏にそのまま残されていた、膨大な資料文献だった。原稿執筆の際の、参考資料として集められたものだという。その分量は私の想像などはるかに超えた凄まじいもので、生前、司馬さんが何か新しい本を書かれる度に神田の古本屋街から、ある特定のテーマに関する書籍類が忽然と姿を消したという逸話を耳にしたことがあったが、それもあながち誇張ではなかった。司馬さんの書かれた『坂の上の雲』や『菜の花の沖』に綴られた、言葉の一つ一つの重さ、意味深さの理由がこの蔵書の山にある。その無造作に積み重ねられた本の山の向うに、私は司馬さんの無限の創造力を見た気がした。
 司馬さんの遺した文学的遺産を後世に伝える、即ち作家司馬遼太郎の世界をかたちとして遺していくという記念館の主題を考えたとき、私の頭には自然、この膨大な蔵書で囲われて、闇に包み込まれたような、かすなか光の空間のイメージが浮かんできた。それが、設計の始まりだった。
 司馬さんの自邸に隣接する土地を敷地とし、完成した建物は平面的には弓型の形状である。館内へのアプローチは、その建物計上に沿って設けられた円弧状の通路によるが、その道程はあえて司馬さんの自邸の前庭を通るようなかたちに計画している。
 建物に入ると、入り口から奥に行くに従い開口が制限され、闇の中に入っていくような構成となっている。来館者は、まずその薄暗い空間の奥で、ぼんやり光る白のステンドグラスに目を奪われるであろう。ステンドグラスを取り巻く空間は、三層吹き抜けの展示室であり、壁面の全てが書架によって覆われている。書架には、司馬さんが小説の執筆の手がかりとした膨大な量の本が収納される。
 司馬さんが背負ってきた蔵書に囲まれた暗闇に、ステンドグラスを通した光が入り込んでくる、この空間で、司馬文学を生み出した作家の精神世界を表したかった。司馬さんは、行く先の見えない戦後日本の闇に、先人の偉業を通してこぼれおちてくるかすかな光を見出しながら、人々に希望を与えてきた。ステンドグラスには、大きさと形、そしてその表情の全てが異なるガラスがはめ込まれている。その不ぞろいのガラスは、日本人一人一人の、個人のもつ力を最後まで信じていた司馬さんの思いに応えるものであり、それを通して室内に差し込む不ぞろいの光は、司馬さんが求め、探し続けてきた人々の夢と希望を象徴するものである。
 司馬さんは、ふつう庭木としてあまり使われないような雑木を愛したというが、自邸の前庭には、その雑木が全く自然のままに、精一杯に生い茂っている。私にはそれが司馬さんの文学を理解する上での、ひとつの重要な要素であるように思われた。建物の前面を覆うように植えられた植物は、この司馬さんの雑木の森の拡張である。これらが生い茂り、司馬さんの自邸の前庭と一体となったときが、本当の意味での記念館の完成だと私は考えている。
 司馬遼太郎の愛した環境、そして氏が日本中、世界中から集めた書籍という、かけがえのない素材を預かって、いかにしたらそれらをうまく引き立てられる記念館を作れるだろうかと私なりに真剣に考えた。司馬ファンはもとより、より多くの人々に、司馬遼太郎の世界をより深く、より広く知っていただくことに、この建物が寄与できればと思う。
 
                      (以上、無断引用終り・・)お許し下さい・・
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 そして読後感?
     ウ~ン・・ 
 安藤先生の文章表現は如何?
                     いかにも建築家的か?
 記念館全体(さらに内部の見学も終えて)から得た私の印象とはいささか異なるものがある。 その相違点とは、安藤先生は「この記念館の建築物」に収まる以前の(真っ暗な大型倉庫に積み上げられていたはずの)膨大な司馬遼太郎参考書籍類を目の当たりにされているからであろうけれども、私にはそれを観ることは既に叶わないのだから、まずはその辺りに第一の違いがあり、第二は「蔵書に対する感性の違い」にあると思う。 (建築データはこちらから・・)
 センス良くデザインされた安藤流書棚(司馬遼太郎記念館内部の書棚のこと)に組み込まれた莫大な書籍を眺めていて、少なくとも私は上記に引用した「安藤先生エッセイ」とは異なる印象を持って記念館を後にした、、、。 <編集後記・トーマス青木> (・続く・・)

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雑木林のこころ;司馬遼太郎記念館・訪問記(4)

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<添付画像>:福田邸の書斎
撮影月日:平成21年2月中旬の早い午後


 司馬遼太郎先生が「かきもの」をしておられた書斎が見通せる。 

 『街道を行く―濃尾参州記』を執筆しておられた当時のままになっているらしい。

 さりげなく置かれためがね、 
   5~6冊の書籍、
    タバコにライター、
     それなりの距離に置かれた灰皿、、、。
 等々、
  どことなく散らかっているようで決してそうではなく、きちんと整理整頓された「デスクまわり」は、やはり『作家の机』であり、絶対に『ビジネスマンの机』ではない。

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 書斎縁側から離れて庭に戻り、数歩引いて眺めれば、こうなる、、、。


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 一見して無造作に観える庭の木立は、決して無造作ではない。

 司馬遼太郎先生のお好きな『雑木林』をイメージされ、そしてこの庭創りが為されたと(司馬遼太郎記念館関連書籍に)書いてある。
 今まで雑木林なんて評価に値せず、私自身目も呉れなかったものを、司馬遼太郎先生がそう仰った事読めば、なんだか鑑賞角度変化してきた。 でもって無性に雑木林愛好家になってくるから不思議だ。
 画像は2月中旬の真冬にて、9割以上の草花は眠っていたけれど、この記事書いている3月中旬、もうそろそろ若芽出始めたか、、、。

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 「今は咲いていませんが、庭の草花がとても綺麗ですから、今度は是非、春になってお越し下さい・・」 等と、
 司馬遼太郎記念館の守衛さんはおっしゃった。

 そうだ。そうなんだ、、、。

 つまり、雑木林の草花は、四季折々の異なる姿を見せるのであろう・・・

 少なくとも、後3回、春と夏と秋、当地を訪れたい、、、。  <・続く・・> 
                                            (投稿・トーマス青木)

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嗚呼!感涙・・ 『司馬遼太郎記念館』訪問記(3)

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<添付画像>:司馬遼太郎記念館入口にて


 ようやく目的地に辿りつきました。

 正門右の大きな柱には『司馬遼太郎記念館』と記されたプレート表示あり。支柱の裏側に「守衛室」があり。 
 姿こそ写っていないけれど、2~3名の上品な中年男性職員さんが入場券の販売と警備にあたっておられた、、、。

 さらに左柱には、『司馬遼太郎・福田』と表札がある。

           これ、司馬先生の自筆をプレート彫刻にしたもの。

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   「 ・・!?!!・・・」

 そう、 司馬遼太郎先生ファンの読者諸兄姉におかれまして先刻ご承知の「造形」でありましょう。  たおやかに丸みを帯びた書体は、司馬遼太郎流美的感覚の真骨頂なのだ。

 さあ、今から、館内に入ってみます。

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 入口から10数㍍、真っ直ぐに進めば、お屋敷玄関入口に到達するが、

         記念館訪問者は、ここ、
 
              玄関に通ずる石畳の手前で、直角に左に曲がる。


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 さらにお屋敷入口横の庭を、そぞろ歩くこと約1分、、


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    「菜の花」の花壇奥に、あの司馬遼太郎先生の書斎が見えてきた。  

  すでに此処、この場所辺りで目頭熱くなり、
              
                    ・・・ あろうことか、感動の涙が湧きあがる、、、。 (・続く・・) 

                                             <投稿・トーマス青木>

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  * 連載中、前回記事は、こちらから入れます・・

司馬遼太郎記念館・訪問記(2)

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<添付画像>:東大阪の近鉄奈良線河内小阪から約10分の距離、「とある郵便局」

 菜の花でいっぱいの郵便局前。なぜこの界隈の郵便局にこの時節違いの菜の花が植えられ咲き乱れているか?なんとなく判ってくる、、、。

 これまた半月ばかり休刊した連載記事。
 実は司馬遼太郎記念館を訪れた後、記事書くどころの騒ぎではなくなった経緯あり。 その理由に興味ある読者は、今すぐエセ男爵の本日記事(3月14日)に飛んで行ってください。(こちらから入れます)
 先月中に挙行した『文学の旅』(大阪2泊3コース)の連載完結していない。 第一回投稿から時間がたった今週末、慌てて第2回掲載します。

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 郵便局のポスト前から左折すると「公園」が見えてきた。  これまた菜の花で縁取りが為されているから驚いた。

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 上記、司馬遼太郎作品『菜の花の沖』のストーリーが浮かんできた。

 さらには時代背景や主人公のものの考え方等、脳裏を駆け巡る、、、。

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 この角っこから、大きく左にヘヤピンカーブ的にひん曲がった道になる。 実はここ辺りまで辿り着くのにすでに15分経過したか?
 やたら古い町並みが続き、途中2回記念館方行の道筋を聞く。

         ・・いくら聞いても理解し難い。

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 ヌヌ?!

 そろそろ辿り着いた予感するけれど、

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 そう、後から判ったこと。 上記掲載画面の正面奥の、透明感のある湾曲状の建築物が、何と! 司馬遼太郎記念館であること、後になって分かる。 そして、
 この地点から僅か徒歩15秒、右に進んだところが司馬遼太郎先生の本宅入口ならびに記念館への入口なのだった。 かくして近鉄難波駅より近鉄奈良線準急に乗車。 難波駅より約17~19分にて近鉄河内小阪駅に到着。 さっそく駅員さんに道を尋ねたら親切にお教え下さり地図も頂いた。 頂いた地図に従い歩く(地図には徒歩約12分示されている)ものの、実際には約20分かかって目的地『司馬遼太郎記念館』に到着した、、、。 (・続く・・)    <投稿・トーマス青木>

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i ってきました!司馬遼太郎記念館(1)

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 行ってきました!

 司馬遼太郎記念館へ、、、。

 まず、大阪にて2連泊したのは、いつもの定宿『シェラトン都ホテル大阪』

 シェラトンホテルの地下から近鉄奈良線に乗車し『河内小阪駅』に着いたのはおおよそ12~13分後だったか?

   090221b(司馬遼太郎記念館ホームページより引用)

 おりしも極寒状態となった2月17日の午後、近鉄河内小阪駅前に到着。

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 何と!駅前商店街の入口アーケードのてっぺんには「司馬遼太郎記念館」の看板が掲げられており、これでは、まるで商店街そのものが「まるごと記念館ではないか?」
 と、勘違いするほどに、
      大々的に司馬遼太郎先生の「なまえ」が掲げられているから驚いた。

090221b


 さて、河内小阪駅から、徒歩12分、、、。

 と、
 
 近鉄河内小阪駅の『案内所』で頂いた『案内書』には案内されているものの、ここから迷い迷い歩くこと歩くこと、、、。

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 寒くても、すこぶる天気が良かったから助かったものの、駅に降り立ったあと凡そ20分は歩いたか?

 迷路のごとき東大阪の古い町並みを潜り抜け、

 ようやく目的地『司馬遼太郎記念館』に辿り着いたのであります。 (・続く・・


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                                   <投稿・トーマス青木>

いざ、『司馬遼太郎記念館』へ、大阪に行ってきます、、

           nanohana-shibaryokinenkan090215a
               
(司馬遼太郎記念館HPの画像より、、)


 予定通り、明日(平成21年2月16日)から2泊3日の予定で大阪へ、遊びに行ってきます。
 
 このたびは、真面目に『大人の修学旅行』です。

 いつもなら、それなりに忙しく予定を詰め込んで、いわゆる『ビジネスマン風・出張旅行』となるはず。 でもこの度は、ゆっくりと時間かけて、只一箇所のみ。 真剣に訪れたいところあり!

 それは、『司馬遼太郎記念館』なのです。

 トーマス青木の尊敬する数少ない日本人作家のお一人。 それは、司馬遼太郎先生です。

 そう、書きかけの記事が気になるところ。 里海としての広島湾を考える云々のシリーズは後二回書かねばならんのであります。 でも、それはそれでチョイと休憩。 すでに、本日の気分は大阪の空にあり、、、。 明日からまた寒くなるそうですが、そんなの問題ない。

 「・・・?」

 はい。 帰広してから、あらためて大阪2泊3日『司馬遼太郎記念館』を巡る旅の紀行文を書きます・・・

                                      <トーマス青木>

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PS:<ウイキペディァ司馬遼太郎記念館は、こちらから、、>

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